鋼(新シリーズ)の出来がどうしても個人的に好きになれず、第4話に至って私、旧シリーズのDVDと原作を引っ張り出してきて、三者並べて見てみたよ。こんなような特徴があったと思うので、私の主観のみでまとめてみます。基本ネタバレを含むので続きで。
| 区分 | 原作 | アニメ旧シリーズ | アニメ新シリーズ |
|---|---|---|---|
| エド | 大人よりの少年 | 2クール目まではかなり小さい、子ども | 原作とほぼ同じ |
| アル | エドよりませていて頭が良い、クール | エドより少しだけ精神年齢が上 | 原作+ギャグ要員 |
| 大佐 | やや青くさいが、大人・保護者代表 | 中二病、思春期、大川ボイス、1クール目は中佐 | 原作+ギャグ要員、みきしん |
| 作画 | どっしり・安定・ご飯食べてそう | 繊細、華美、頭身低め | 原作寄り華やか |
| 物語・演出 | “B級ホラー”、少年冒険活劇 | 大人の都合、暗い、残酷 | コメディ要素ありの冒険ファンタジー |
| 音楽 | - | 派手、雰囲気重視 | アニメらしさ、物語を邪魔しない軽さ |
とくにニーナとアレキサンダーの回は、こう違う。
| 区分 | 原作 | アニメ旧シリーズ | アニメ新シリーズ |
|---|---|---|---|
| 主題 | 作中における「錬金術」の恐怖を紹介、生命倫理 | 生と死、錬金術師と常人、人間の業、ひたすら恐怖&悲しみ | 原作とほぼ同じだが、「恐怖」の要素が薄い |
| 流れ | 大佐がエドに賢者の石情報を紹介→査定 | 査定の仕組みを紹介→グレイシア出産→ヒューズ家とタッカー家を対比させつつ残酷描写 | 原作とほぼ同じ |
| 特徴 | エドとアルは悲しむのではなく、むしろ怒る | エドとアルははじめニーナを治そうとする、エドがマジ泣き、スカーが幼い、エドとアルはタッカーに「同罪」と罵られる | 人間の業というよりタッカーの変態性のせいになっている |
| 悪の所業 | 自分の妻と娘を犬と合成 | 自分の妻のみならず無関係の女性も練成しようとする、罪悪感薄い | 原作と同じ |
| 豆知識 | - | ED時のエドのほほ笑み方がこの回だけ違う | アルの、エドを止めておきながら「僕もブチ切れる」とすごむシーンがなぜか省略されている |
| メッセージ性 | 錬金術は万能じゃない、人間は自覚を持つべき | 「キメラを作る理由なんかないのだ」理由なき悪、救いゼロ | 原作より何もかも弱い |
注目は旧シリーズの、原作の無視っぷり。いっそ小気味良いですよね、ここまでアクが強かったからこそ、私は反発しつつもシンパシーを感じたんだと思うのです。原作をきれいごとだ、と思う程度には私も中二病なのである。旧シリーズのスタッフも中二病的な自覚はあったんだろうな、と今見返すと思いますね。エンターテイメントとして、救いを徹底的に排しているような印象すらあるからな……いやほんと、原作→新シリーズと見たあとの旧シリーズのインパクトはないですよ。グレイシアの出産からしていろんな意味で怖いですもん。エドもそりゃマジ泣きするわ。
あとついでに旧シリーズ見て懐かしかったのは、4:3の画面だなーとか、エドが本当に幼いのとか、アルの鎧の作画がわりと適当とかですね。キャラクターの作画は明らかに旧シリーズのほうが手抜きなのに、背景やOP/EDの重厚さを加味して見ると新シリーズを抜き去ってるってとこもすごい。旧シリーズの背景美術ほんとにすごかったよなー。いやすごかったよ。解釈がちゃんとあってポリシーがあったんだと、新シリーズのフワフワさを見てやっと気づいた感じですね。
というわけで、ときどき鋼レビューなんかはしていきたいと思います。
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